刷毛の種類と選び方
2017/03/15
刷毛・ハケには無数に種類があり、専門用語のように聞こえるネーミングや聞き慣れない用語が使われています。
そのあたりの解説と用途にあった説明をしていきたいと思います。
まずはサイズです、表にあるように「号数」によって刷毛の大きさが変わってゆき、増えるほど大きくなります。号数×3で覚えておけば、おおよそではありますが「ミリメートル」サイズに換算できると思います。
塗る面積、場所によって刷毛をチョイスすれば綺麗に仕上げる近道となります。
水性用刷毛
水性塗料専用の刷毛でソフトで腰があり、速乾水性塗料用から国産ナイロン最高級を毛に用いた化繊刷毛や白色、茶色の毛が特徴。やわらかな毛で塗料の含みが多くなっている。
油性用刷毛
ラッカー・ニス・油性ペンキ等、溶剤系に対応した刷毛。水性同様に塗料の含みが多くなっている物が多く、黒色、茶色の毛が特徴。毛を束ねる接着剤も耐溶剤性で出来ている。
万能刷毛
水性、油性共に使える刷毛。外装、鉄部や高粘度の溶剤系に対応しているオールラウンド。両材料を用いる方には打って付けの刷毛です。
目地刷毛
細かいところもきれいに塗れる小回りのきく便利なはけ。狭い目地の間や溝、塗りにくい細かな部分も能率よくきれいに仕上げることができます。水性用、油性用とあるので用途に合わせて1本は持っておきたい刷毛です。
目地刷毛
すみ切り・ダメ込み
狭い箇所の隅をそろえて塗ることをスミ切りといい、8号・10号(25mm・30mm)が多く使われます。入隅、出隅部などの深みがある部分をそろえて塗ることをダメ込みといい、10号~20号(30mm~55mm)が多く使われています。このあたりは確実に専門用語ですね。 こちらも水性用、油性用有り。
左:すみ切り 右:ダメ込み
【ベンジャミンムーア ブラシ】
ベンジャミンムーアの国内で発売するブラシは全て水性専用のベンジャミンムーアペイント用に設計されたコシのあるナイロンポリエスチル製のブラシです
フラットブラシ
毛先が長く、角に対して隅入りもでき平坦な場所もムラ無く塗れるブラシです。
カットインブラシ
毛先がナイフのように斜めにカットされた日本ではあまり見かけないこの形のブラシ。ナイフで切る様なスタイルでブラシを走らす様に使います。本場アメリカでは柱角の塗りわけなどでノーマスキングでブラシのエッジを使って塗り分ける技法があります。技に興味があり挑戦したい方におすすめの1本です。
ワニスブラシ
一見、フラットブラシと同じに見えるこのブラシ。ワニス専用ブラシなのです。ワニスと聞くと油性系ツヤ出し塗料のことを思い出しますが、ベンジャミンムーアではクリアー系(ステイズクリアー等)の塗料を用いるときに使うと効果的です。
使い終わった刷毛は
水性の場合は、水・ぬるま湯で色が出なくなるまでよく洗い、水気をきって日陰で乾かします、そのままにしておくと毛に癖がつくのである程度乾いたら、手でワサワサして毛癖を馴染ましておきましょう。
油性の場合は、塗装に使用したシンナー溶剤やクリーナーでよく洗い、新聞紙やウエスなどで溶剤を拭い、風通しのよい外部で乾かしましょう。溶剤を拭った新聞紙も同時に乾かしてから廃棄するようにしましょう。
ご自身で使いやすい刷毛、道具で楽しくペイントするのが一番ですが、より楽しむには刷毛ひとつにとっても専門的な要素があり、専用に使うための装備がなされているわけです。
「刷毛なんて安物で十分」と仰る方がたまに居ますが、毛抜けが酷く使い物にならず、仕上がりを台無しにする事だってあります。水性用、油性用は必ず専用の刷毛を使ってください。水分に適した毛、溶剤に適した毛、と刷毛メーカーが長い年月と試行錯誤を繰り返した結果の製品なのですから。
◆刷毛についての関連記事はこちら
関連記事
-
BenjaminMooreカラーオブザイヤー2025♡
こんにちは(^_-)-☆ ベンジャミンムーアのカラー …
-
職人さんが創り上げた特殊塗装デザイン
こんにちは(^◇^) 今回はKMユナイテッド所属の職人さんが作り上げた、 特殊塗 …
-
塗るとき必要な道具はコレ!
ペンキを塗るとき「使う道具は、何が必要?何をえらべばいいの?」そんな疑問にお答え …
-
~オンライン購入方法~
こんにちは(^_-)-☆ 11月に突入し、今年も残り2か月を切りま …
-
塗ったところがマグネットになる塗料
マグネットペイント MAGNEETVERF マグネットペイントは金属の粒子を含有 …
- PREV
- 大事な下地処理 / サンドペーパー等
- NEXT
- ローラーの種類と選び方